3000万円のような低資産でのFIREを達成するうえで、家計において最も重要となる項目が住居費です。
住居費を下げることにはある程度の限界があることに加えて、固定費として毎月確実に掛かってるという性質上、できる限り安く抑えることが必要になります。
しかし、住居は生活の質に直結する部分であることから家賃さえ安ければ良いという訳では決してありません。
自分にとって「幸せな生活を送るうえで必要な条件」を明確にしたうえで、納得できる物件を探すことが大事です。
僕自身はFIRE後の月の生活費を約10万円として、そのうちの3万5000円を上限に住居費に充てることを、現在は想定しています。
以前こちらの記事にてまとめましたが、具体的な想定生活費は以下の表の通りです。

| 食費 | ¥25,000 |
| 住居費 | ¥35,000 |
| 水道光熱費 | ¥15,000 |
| 通信費 | ¥4,063 |
| 医療費 | ¥5,000 |
| 日用品費 | ¥3,000 |
| 交通費・交際費 | ¥4,000 |
| 娯楽費 | ¥6,000 |
| 税金・社会保険料 | \2,319 |
| 合計 | ¥99,382 |
|---|
“3万5000円”というのは結構ざっくり決めた値で、1年くらい前に物件サイトで各家賃帯でどのような物件があるのか軽く探していた時に、「これレベルの物件であれば許容できそうだな」と思える物件がそれなりの数あったのがこの価格帯であったために設定したものです。
近年は家賃相場も年々上がってきていることから、あまり早く調べすぎてもFIRE時には状況が変わっている可能性があり、これまで深くは調査してきませんでした。
しかし、僕の計画では来年2027年中には会社を辞めて現在の独身寮を退去し、移住先にてFIRE生活を送るつもりです。
そこで、今回は最適な移住先を見つけるための情報収集を目的として、実際に物件サイトを用いて「低資産FIREに適した都道府県」を調査してみたいと思います。
以前こちらの記事でまとめた通り、僕が現在想定している移住先の有力候補は「大阪府」と「大分県」です。

なので、本記事においてはまず大阪府を含む「近畿地方」の調査を行います。
(少なくとも「近畿地方」と「九州地方」は全都道府県を調査する予定ですが、余裕があれば別の地域も調査する予定です)
【近畿地方編】低資産FIREに適した都道府県
物件探しのルール
今回の調査では、以下のルールを元に物件を探していきます。
使用する物件サイトは「at home」
物件サイトはいくつかありますが、今回は有名なサイトの使い勝手を比較したうえで最も絞り込み機能などが充実していると感じた「at home」というサイトを使用します。
他のサイトにしか表示されない物件等もあるかとは思いますが、今回の調査では物件の絶対数というよりは都道府県ごとの比較を目的としていることから、それほど問題はないと考えています。
また、調査日は2026年10月4日です。
住居費合計の上限は管理費込みで3万5000円
想定生活費に挙げた通り、住居費に充てられる金額の上限は3万5000円なので、管理費込みでこの金額に収まる物件のみを対象とします。
上限としては3万5000円ですが、もちろん満足のいく物件であるならば安ければ安いほど良いので、今回は以下の3条件における物件数をそれぞれ調査します。
① 3万円~3万5000円
② 2万5000円~3万円
③ ~2万5000円
上記金額は都市ガス物件を基準とし、プロパンガス物件を選ぶ場合は家賃を5000円安くする
生活費を見積もるうえで意外と見過ごせないのが、その物件で使用できるガスが「都市ガス」か「プロパンガス」かという点です。
一か月にかかるガス代は、世帯の人数やどのような生活を送るかによって大きく異なりますが、平均ガス代(東京)を調べてみたところ、それぞれのガスで以下のようになっています。
・都市ガス物件:1546円/月
・プロパンガス物件:4979円/月
このように、どちらのガスを使用できるかによって無視できないほどの差異が生じます。
僕の場合はほぼ全ての食事を自炊することや、生活の質の向上の観点からお風呂では湯船に浸かることが外せない条件であると考えていることから、特にガス代は気になる部分です。
以前物件探しをして上限を3万5000円と設定した際には、主に大阪市における物件を調査しました。
大阪市のような中心部では家賃相場が高い代わりに、都市ガスを使用できる物件が多いです。
家賃3万5000円かつプロパンガスの場合だと、家計を圧迫する可能性が否めないことから、今回は1つ前の項目における家賃は都市ガス物件を基準としたものと捉え、プロパンガス物件を選択する場合は家賃を5000円安くする必要がある、という条件とします。
要するに、プロパンガス物件としての家賃上限は3万円という形です。
風呂・トイレ別
ここはどうしても譲れない条件、というレベルではありませんが、先ほど述べた通りお風呂で湯船に浸かることを重要視している僕としては、湯船の近くに便器がある状況は少なからず気分に影響を与えます。
明確に生活の質に影響を与える部分であることは否めないので、今回は風呂・トイレ別の条件で物件を探します。
築40年以内
こちらも譲れない条件ではありませんが、件数を減らすことを目的として築40年以内とします。
というのも、調査していて思ったのが、築年数が極端に高い物件を含めるとかなりの数の物件が検索にヒットするというのと、実際に築年数が極端に高い物件の写真を見てみるとあまり住みたいとは思わない状態であることが多いと感じたためです。
物件が見つからなければ築年数が高い物件でも許容可能ですがそうでもなさそうな中、わざわざ古い物件を選ぶ理由もないので、今回はこの条件を使って絞り込みます。
立地や周辺施設は考慮しない
実際に住居を選ぶうえでは、住居周辺の雰囲気や、駅やスーパーなどよく使う施設に近いか、などといった観点も重要となってきますが、今回はこれらを含めると条件が煩雑になりすぎてしまうことから、考慮しないこととします。
僕の感覚としては、FIRE後は様々なことにお金を掛けない代わりに、時間や労力をかけることは許容すべきだと思っていますし、そのことにあまり抵抗を感じないため、例えば最寄り駅から徒歩1時間以上などの立地であっても、それほどのストレスは感じないと思っています。(そもそも現在の独身寮でも最寄り駅から40分くらいかかる場所にあります)
【調査結果】各都道府県の物件数
上記の条件を満たす物件数を、それぞれの価格帯ごとにグラフにすると以下の通りです。

それぞれの値を表形式でもまとめて、詳しく見ていきます。
①3~3.5万円(都市ガス) or 2.5~3万円(プロパンガス)
| 大阪府 | 兵庫県 | 京都府 | 滋賀県 | 三重県 | 奈良県 | 和歌山県 | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 3~3.5万円 (都市ガス) | 373 | 260 | 224 | 38 | 58 | 248 | 24 |
| 2.5~3万円 (プロパンガス) | 162 | 372 | 34 | 176 | 318 | 56 | 78 |
| 合計 | 535 | 632 | 258 | 214 | 376 | 304 | 102 |
物件の良し悪しは様々な観点で評価する必要がありますが、概ね家賃と相関するというところが実際のところでしょうから、上限3万5000円で最も満足のいく物件を探すとなると、上限ギリギリのこの価格帯から優先して選ぶことになると思います。
どの都道府県も十分な数の物件がヒットするので、特別な理由がなければ交通の便が良い大阪・兵庫・京都に住むのが良いかなというのが僕の感覚です。
②2.5~3万円(都市ガス) or 2~2.5万円(プロパンガス)
| 大阪府 | 兵庫県 | 京都府 | 滋賀県 | 三重県 | 奈良県 | 和歌山県 | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 2.5~3万円 (都市ガス) | 122 | 132 | 39 | 19 | 36 | 95 | 3 |
| 2~2.5万円 (プロパンガス) | 7 | 75 | 2 | 17 | 124 | 17 | 41 |
| 合計 | 129 | 207 | 41 | 36 | 160 | 112 | 44 |
物件の質を少し落としても構わないから、家計の安定感や資産枯渇の不安解消を優先したいという場合には上限から5000円程度下げたこの価格帯から選ぶのも良いでしょう。
グラフを見ても一目でわかる通り、この価格帯から一気に物件数が少なくなります。
特に、先ほどの価格帯と比較すると京都の物件数がグッと下がったという点が一つ特徴としてありそうですね。
とはいえ大阪・兵庫はどちらも100件以上の物件数があるので、この中から選ぶこともそれほど難しくはないように思います。
③~2.5万円(都市ガス) or ~2万円(プロパンガス)
| 大阪府 | 兵庫県 | 京都府 | 滋賀県 | 三重県 | 奈良県 | 和歌山県 | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| ~2.5万円 (都市ガス) | 0 | 14 | 0 | 0 | 76 | 13 | 1 |
| ~2万円 (プロパンガス) | 3 | 5 | 0 | 0 | 13 | 0 | 2 |
| 合計 | 3 | 19 | 0 | 0 | 89 | 13 | 3 |
住居にかかる費用を最低限まで抑えたい、という場合にはさらに5000円程度下げたこの価格帯の中から選ぶことになるでしょう。
物件数からしても全て100件以下、都道府県によっては0件ということもあり、やはりこれ以上家賃を下げて1万円以下にする、といったことは非現実的かと思われます。
したがって、住居にかかる予算としては最低でも2万円程度確保しておく方が良さそうですね。
とはいえ、兵庫県では19件ヒットしているので満足できる物件が見つかる可能性もありますし、三重県であれば89件ということで十分に選択肢はありそうです。
今回探してみて意外だったのは、大阪や兵庫は当然都市ガス物件が多いというのは予想通りであったのに対して、奈良県と三重県も結構な数の都市ガス物件がヒットしたという点です。
具体的な物件を見てみると、奈良県では京都に近い奈良市や大阪に近い大和高田市・橿原市、三重県では津市に都市ガス物件が多くあるようです。
個人的には、三重県はほぼ中部地方ということもあって関西で生活するモチベーションがある身としては少し遠いかなと思っていますが、奈良県の上記中心部であれば選択肢としてありかもしれないなと感じました。
まとめ
今回は、僕のFIRE後の移住先としての有力候補である大阪府を含む近畿地方について、低資産FIREに適した都道府県の調査を行いました。
詳細な物件情報は個人で実際に調べていただく必要がありますが、今回設定した条件のように「風呂・トイレ別」「築40年以内」といった制限を付けた場合でも、僕の想定している3万5000円の予算内で十分多くの選択肢があることはお分かりいただけたかと思います。
実際に調べてみた感想として、想像以上に3万円以下の物件数が多くあると感じました。
固定費は安いほど資産枯渇のリスクは低減できるので、FIRE開始時の住居としてはまず3万円以内で選び、資産に余裕が出てきた場合は少し価格帯を上げた物件に引っ越すというのもありかもしれません。
今回は近畿地方のみを調査しましたが、次回は移住先としてもう一つの有力候補である、大分県を含む九州地方に関して調査予定です。
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コメント(初回は承認後に表示されます)
コメント一覧 (2件)
九州を調べるとのことなので、ついでに(?)愛知県も調べて見て下さい。三重県も近いですし。
愛知県はすこぶる世間様には人気がありませんが、地理的には日本の中心で日本のどこにでも遊びに行きやすいハブ基地のような場所で興味深いかもしれません。
愛知県は地理的にかなり魅力的ですよね。
ただ、愛知・静岡あたりはどうしても南海トラフのリスクを考えると少し気が引けるというのも正直なところです。
本格的に調査するなら海沿いを除外して考える必要がありそうです。
まあそれでいうと現在候補にしている杵築市も少し危ないのかもしれませんが…。
とはいえ愛知も近い内に調査してみようと思います!