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あらびか
20代3000万円FIREを目指す独身男性
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「理系院卒メーカーFIRE」という選択肢

僕は理系の大学院を出た後、24歳でメーカー研究職に就き、社会人4年目となる2027年中には会社を辞めてFIREすることを計画しています。

この経歴・人生設計を聞いたとき、おそらく多くの人は正直なところ、「せっかく学費と時間をかけて大学院まで行ったのに、そんなに早く退職するのは勿体ない」という印象を抱くのではないでしょうか?

実際のところ僕自身も、”人生のできるだけ早い段階でFIREを達成する”ということを目標として、もう一度人生をやり直せるとしたら、同じ方法は選ばないかもしれません。
やはり社会に出てお金を稼ぎ始める年齢が高くなるほどFIREを達成する年齢も高くなる傾向にあるということは、紛れもない事実です。

しかし、この”院卒メーカーFIRE”が「コスパが悪い」「勿体ない」「遠回り」といったネガティブなだけの選択肢なのかと問われれば、案外そういう訳でもないのではないか?とも思っています。

FIREを達成する方法として最適な方法は、その人の特性や考え方によって異なり、少なくとも僕にとって、”院卒メーカーFIRE”は悪くない選択だったと確信しています。

今回は、現在の世の中では全くもって一般的ではない”院卒メーカーFIRE”という選択に関して、そのメリットやおすすめできる人の特徴について考えてみたいと思います。

目次

理系院卒メーカーFIREのメリット3選

労働期間を短くできる

当然のことですが学歴によって貰える給料は大きく異なり、大学院卒は収入が高い傾向にあります。

学歴高卒専門学校卒高専・短大卒大学卒大学院卒
初任給19万7500円22万2800円22万3900円24万8300円28万7400円
厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査」

上記は厚生労働省が2024年に実施した、学歴別の平均初任給の調査結果です。

大学院卒と比較して、大卒は初任給が約4万円、高卒は約9万円低くなっています。

FIREを達成する方法として「可能な限り早く社会に出て、収入の多くを投資に回す」というものを考えた場合、高卒で就職するということも最適解になり得ます。
高卒の場合は大学卒よりも最低4年、大学院卒よりも最低6年早く社会に出てお金を稼ぎ始めることができますし、浪人・留年等のリスクを考慮するとその差はさらに開く可能性すらあります。

高卒に対して大学院卒の初任給は約1.5倍ということになるので、最低6年間も社会に出るのを遅らせるにしては給料が高くなる恩恵は小さいように感じてしまうかもしれません。

資産形成において重要なのは、収入ではなく収入から生活費を引いた手残りです。

ここでは一旦税金や社会保険を無視して、表の初任給を全て手取りとして考えますが、例えば月の生活費が10万円の場合、資産形成に回せる手残りは以下のようになります。

高卒:収入19万7500円-生活費10万円=手残り9万7500円
大学院卒:収入28万7400円-生活費10万円=手残り18万7400円

収入ではなく手残りベースで考えるとその差は約1.9倍となり、資産形成について考えるうえでは、こちらの値の方が指標になります。
ちなみに今回は生活費10万円というかなり節約したケースで計算しましたが、生活費が増えるほどこの差はさらに大きくなります。(生活費15万円とすると約2.9倍)

収入や生活費については、就職する業界や家庭の状況など個人差が大きい部分ではあるため、「できるだけ若くFIREする」という観点では人によって最適解が異なりますが、少なくとも「社会に出なければならない期間を短くする」という観点では無視できないレベルの差が生まれるということは理解できるかと思います。

現在会社員として働いている僕の感覚として、就職するまではそれなりに長く働く覚悟があったのに対して、働き始めてからは「一日も早く仕事を辞めて自由になりたい」という気持ちがかなり強くなりました。

人生を長い目で見たときに「若くFIREする」方が合理的に感じるかもしれませんが、実際に一日一日を生きる必要がある人間の感覚的には「働く期間が短くなる」ということの方が、実際に望んでいるものとして近いように感じています。

そう考えると、一見合理的ではないように見えて、「社会に出なければならない期間を短くできる」というのは非常に大きなメリットであると考えています。

就活の再現性が高い

これは大学院卒、中でも特に理系院卒では顕著ですが、就活の難易度が大学卒とは段違いに低いです。

というのも、大学卒の就活では「人間性」「これまでの人生全体での経験」「オールジャンルでの得意不得意」などが主な評価の指標となるのに対して、大学院卒の就活では「大学院での研究」「学問への取り組み方」が主な評価指標となるためです。

日本の大学卒の就活では、基本的に専門性などはないという前提で行われることから、企業ごとに多種多様な方法で、人としてのポテンシャルを測ろうとします。
選考の過程でグループディスカッションが含まれることも一般的ですし、面接でも頭の回転や瞬発力が求められるようなフェルミ推定の問題が出される企業もあるようです。

こういった内容は人によってかなり得意不得意が分かれる部分だと思います。
実際に僕自身はそのような対策が難しく瞬発力が求められるような環境で力を発揮することには、かなり苦手意識があります。

一方で大学院卒の就活は、専門性があるという前提で行われることから、「面接で研究について話す」というのが主な選考の方法となることが一般的です。

研究に関する内容さえしっかりと話すことができれば多少コミュニケーションに難があっても採用されますし、聞かれる内容があらかじめ予想できることから対策も簡単です。

実際、大学卒の就職では数十社以上エントリーすることが一般的で、人によっては100社以上エントリーすることもありますが、大学院卒の場合は自身の専門に合った業界かつ身の丈に合った企業を選びさえすれば、多くても10社程度エントリーすればどこかしらには採用されると思います。

また、大学や研究室によっては推薦や教授のコネを利用して狙った1社のみを受けて就活を終わらせるという人も珍しくはありません。

このように、大学院卒の場合は就活に失敗して人生設計が大きく狂うというリスクをかなり小さくすることができます。

また、僕を含む理系院卒の多くが就職する「メーカー」に絞って考えると、待遇面でもFIREを達成するうえでの圧倒的なメリットがあります。

それは「地方で独身寮生活を送ることができる」という点です。

大学卒の場合は高収入な企業の多くは都市部に集中しており、独身寮がなかったり、あっても通勤1時間以上かかるなど勤務地から遠く不便な場所にあったりするという場合が多いです。
もちろん高収入かつ勤務地近くの独身寮がある会社も探せばありますが、先ほども述べたように当然就職するうえでの競争率がかなり高いです。

一方で、メーカーに技術職として就職する場合、多くの場合は土地が安い地方に工場が建てられていることから、大半が地方勤務となります。

さらに、工場では交替勤務を行う現場作業員を含む多くの従業員がいることから、勤務地の近くに大規模な独身寮が設置されていることが多いです。

交替勤務という性質上、大企業に限らず大企業子会社や中小企業も寮を用意していることが多いため、大学卒で寮完備の企業に就職することに比べるとかなり選択肢も多く競争率が低いです。

学歴ごとの初任給を比較した部分でも述べましたが、FIREするうえでの”生活費を低くすること”の重要性はかなりのものです。

僕の場合は寮に家賃月8000円、水道光熱費無料という条件で住むことができています。
月の手取りとしては30万円程度ですが、例えば東京で家賃10万円の家に住む場合に換算すると、手取り40万円近く貰ってやっと同等になります。

20代で独身寮生活・手取り30万円は院卒メーカー勤務ならかなり現実的ですが、20代で手取り40万円は相当選ばれし人間でなければ達成できないでしょう。

メーカーというと、コンサルや商社などと比較すると給料が低いイメージがあると思いますが、給料の数字だけでなく、このように“就活の再現性”や”資産形成において重要な手残り”という観点で適切に比較してみると、かなり良い選択であると言えるのです。

業務量がちょうど良い

これは企業や配属部署によって大きく異なるので、傾向としての参考程度に聞いてもらいたい部分ですが、メーカー技術職の業務量は「ちょうど良い」、もっと言うと「FIREを目指すうえで適切」だと感じています。

ここでの業務量というのは、残業時間に関わる部分という意味で考えていきます。
僕はFIREするうえでは、残業時間は多すぎても少なすぎても良くないと思っています。

まず残業時間が少ない場合ですが、こちらは当たり前ですが単純に収入が少なくなります。

ここまで述べてきた内容を含めて考えた時、FIREを達成するための一つの選択肢として、「高卒で寮があるメーカーの現場作業員」というものがあると思います。
この方法ならば早く社会に出てお金を稼ぐことができますし、寮のおかげで生活費も低く抑えることもできます。

残る問題は”収入が低い”という点です。
ここをカバーするためには残業代で稼ぐという方法がありますが、交替勤務の現場作業員がまさに当てはまるように、業種によっては残業をほとんどさせてもらえないという場合があります。

残業ができないとなると、FIREを会社を辞めたい時期や株式相場によって収入を微調整するということが難しくなるため、完全に仕事をただこなし続けながら来る時まで身を委ね続けることになります。

感じ方は人それぞれですが、個人的には「早く仕事を辞めたいから少し残業で多く稼ぐようにしよう」とか「最近仕事が特に辛くてメンタルがきついから、少し早めに帰るようにしよう」といった調整ができる方が良いなと感じています。

そして何より、残業があるのとないのとでは収入も大きく変わってくるため、FIRE達成までの期間にも大きな影響があります。

だたし、それなら多少無理をしてでも短期的に残業を沢山して、さっさと資産を貯めきった方が良いのではないか?と思う方も多いかと思いますが、残業が多すぎることには体力的・精神的にキツイということの以外にも、FIREと相性の悪い大きなデメリットがあると考えています。

それは、「副業に時間を割くことが難しくなる」という点です。

一般的なケースで考えますが、メーカーでの残業時間は多くても月に50時間程度であることが多いです。
一日あたりの残業時間は2~3時間程度となるため、定時が17時の場合は20時ごろには仕事を終えることができます。
この場合、帰宅後に食事や風呂などを済ませて23時には就寝する、と想定した場合、頑張れば1日1~2時間程度は確保することができるはずです。

一方で、コンサルや商社などの高収入な業界では、もちろん企業や部署によって大きく差はあると思いますが、時期によっては月に80時間などの残業をするというケースも聞かないわけではありません。(メーカーでこのレベルの残業はほぼ聞かないので、やはり業界ごとの差はあるのでしょう)
この場合は睡眠時間を削るという選択肢を取らない限りは、どうしても平日に副業の時間を確保することは難しいはずです。

単純に収入のみから考えれば、基本的には副業よりも残業で稼ぐ方が安定かつ高額を稼ぐことが可能であることが多いです。
しかし、「副業で稼ぐ経験をする」ということは、FIREを決断するうえではかなり重要な役割を担っていると考えています。

FIRE後に自分の力で稼ぐ自信がない場合、ギリギリの資産額でFIREをしたときに、もしも突発的な出費があった場合や株式相場に恵まれなかった場合には、完全に生活が破綻してしまい、再就職以外の選択肢を取れないことから、いざFIREに踏み切るというタイミングで決断できないという人も多いでしょう。

一方で、自分で稼ぐ自信がある場合、「最悪何かあっても、自分で稼ぐ額を増やせば何とかなる」という感覚が、FIREに踏み切るうえでは非常に心強いものになるはずです。

このようにFIREするうえでは、副業は実際に稼げる額が高いかどうかに関わらず、始めるかどうか・1円でも稼げた経験があるかどうかが非常に大事な点だと思っています。

そのため、「副業の時間を確保できる範囲内で、収入を増やすための残業も多少はできる」というバランスの取れた状況が、FIREの観点では適切なのです。

学費が勿体ないという感覚について

ここまで”院卒メーカーFIRE”という選択は非合理的なようで、意外と悪いものではないと思う理由について考えてきましたが、実際のところは明確なデメリットもあり、僕自身もそれは大いに自覚しています。

それは「大学院までにかかった学費が勿体ない」という点です。

理論的に考えると確かに学費は勿体ない

これは疑いようのない事実です。
国立の大学・大学院をストレートで卒業した場合でも6年間の学費は約400万円程度はかかりますし、私立の場合やその倍以上かかることも考えられます。

高卒と大学院卒で収入が大きく異なるという話をしましたが学費のことも加味するとその差は縮まるどころか、学費分で高校卒業時に投資信託でも買ってしまった方が、株式相場次第では早く資産形成を終えることができるはずです。

そう考えると、大学院までいってFIREを目指していることはやはり失敗だった、と感じてしまう方もいると思いますが、これはあくまでも理論上の話であり、現実的にはもっと考えるべき点がいくつかあると思っています。

まず、学費を親に出してもらっているケースについてです。
僕自身は、非常にありがたいことに6年分の学費は全て親に出してもらったので、このケースについて考えます。

返済が必要な奨学金が貰って大学院まで行った場合については、正直に言うと「高卒でFIREを目指す方が良い選択だった」という結論になるのも無理はないと思います。(もちろんその場合でも大学・大学院での経験や出会いを含めると単純比較できるものではありませんが。)

一方で、学費を親に出してもらっている場合、「その学費分を現金で貰って投資しておけば…」というように数字上は計算できてしまいます。
でもそれは親の感情なども加味すると現実的にはかなり難しいことであると気付くはずです。

親に後悔させないためには幸せに生きさえすれば良い

親としては「子どもの成長・経験のためにはお金を出しても構わない」と判断して学費を払ってくれたはずですが、これが「FIREするための資金の足しにするためにお金を出す」となると、そう簡単に納得できるものではないでしょう。

これは「お金持ちに家に生まれたら親のお金でFIREできてずるい」と感じてしまう人にも当てはまりますが、現実的には裕福な家庭に生まれようと、FIREするには自分で稼ぐしかないというのがほとんどだと思っています。
実際には親が子どもにお金を使う場合というのは、教育や経験のためにお金を出すということが基本であり、相続でもないのに資産をそのまま渡すというのは、あまり一般的ではないはずです。(自分のお金で我が子にニートをさせるという場合もあるでしょうが、多くないはず)
せいぜい現金で渡すのではなく、物を買ってあげるくらいでしょう。

そう考えると、「その学費分を現金で貰って投資しておけば…」というのは考えても仕方がないことなのです。

また、親の感情として、「せっかく大学院まで学費を払ったのに、そんなにすぐに辞めるなら払わなければ良かった」と思われる可能性はもちろんありますが、この点も自分の立ち振る舞い次第でカバー可能だと思っています。

僕は親ではないのであくまでも想像ですが、親が子どもに抱く願望は結局のところは「幸せに生きてほしい」というところに行き着くと思っています。
「働き続けてほしい」というのは、あくまでもその手段として、お金に困らないようにしてほしいということでしょう。

それならば、嫌な思いをして仕事をし続けるのではなく、「学費を払ってしっかり育ててもらったおかげで稼ぐ力も身につき、自分の力でFIREを達成しました」ということを胸を張って伝えたうえで、自分の人生に納得して幸せに生きる姿を見せることが何よりも大事だと思っています。

まあどこまで行っても僕の想像でしかないので、「自分に都合よく考えすぎ」「親不幸」と言われても無理はないと思っていますが、僕の幸せを喜べない親ならそれはそれで仕方がないですし、その場合は親の落ち度だと割り切ります。

FIREに必要な資産を自分で稼いだという事実

“親の感情面”以外にも「親に出してもらった学費が勿体ない」という感覚に対して考慮すべき点はもう一つあり、それは「FIREに必要な資金を自分で稼いだ」という事実による自信・自己肯定感についてです。

誰のお金でFIREしようと、客観的な事実としては何も変わりません。
しかし忘れてはならないのが、FIREは人生の目的ではなく、あくまでも幸せな人生を送るための手段であるということです。

FIREを達成すると、現代人の大半が該当する「働いて生活する」という状態から外れ、極めて少数派となることから、会社という組織による後ろ盾がなくなることも相まって、明確な意思がなければ自らの人生に不安を抱いてしまうこともあるでしょう。
実際にそれが原因でFIREを卒業して再び働くというケースも多いようです。

したがって、「ただFIREする」というだけでは幸せな人生を送るためには十分ではなく、「納得感を持って自らFIREという生き方を選ぶ」ということが重要だと考えています。

そのような感覚を得るうえで、「FIREに必要な資金を自分で稼いだ」という事実は何よりも心強いものになるはずです。
資産形成、特に若くしてFIREを達成するほどの資産を築くということは、自ら選択し、実際に行動に起こすということをしない限り、成し得ないことです。

ここに、「親からもらったお金」のように自らの選択以外によって手に入ったものが含まれてしまうことは、納得感の純度を薄めてしまうようなものではないでしょうか?

この点については最終的には感覚や価値観による部分なので、自身が納得できさえすれば、どんな方法でFIREをしても良いと思います。

しかし、少なくとも今の僕にとっては「学費をFIREのための資金に回せばよかった」という後悔は一切ありません。

気付けば大学院卒で20代FIREという極めて稀有な選択をしようとしていますが、これが僕にとっての幸せな人生を送るために納得できる選択であると確信しているため、必ず達成してみせようと思います。

あまりいないとは思いますが、同じく大学院卒でFIREを目指している方や、長く働き続けるつもりはないけど大学院に進学しようとしている方の参考になれば幸いです。

ポイントサイトのハピタスを活用しながら資産形成を一緒に頑張りましょう。
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